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個人事業主・フリーランスの住宅ローン。収入の見方と必要書類、準備の順番

3冊のファイルと右肩上がりの線、ノートパソコンとコーヒーを置いた机のイラスト

個人事業主やフリーランスの方の住宅ローンは、会社員と見られ方が大きく違います。最大の違いは「年収」ではなく「所得」で見られること、そして直近 1 年ではなく 2〜3 年分の実績で見られることです。この記事では、収入の見方、必要書類、準備の順番を整理します。今週の親記事 転職直後・勤続年数が短いときの住宅ローンの考え方 の関連記事です。

この記事について
  • 一般的な考え方の整理です。金融機関ごとの基準は公開されておらず、実際の判断は金融機関が行います。
  • 税務上の扱いは税理士にご確認ください。

「売上」ではなく「所得」で見られる

会社員の場合、源泉徴収票の「支払金額」(額面の年収)で返済負担率を計算するのが一般的です。個人事業主の場合は、確定申告書の「所得金額」(売上から経費を引いた後の金額)が基準になります。

ここで起こるのが、節税のために経費を多く計上してきた方ほど、所得が小さくなり、借入額の目安が下がるという問題です。売上 800 万円でも、経費を引いた所得が 300 万円なら、金融機関が見るのは 300 万円です。

金融機関によっては、減価償却費など一部の経費を所得に足し戻して見る例もありますが、基本は申告書の所得金額です。住宅の購入を考え始めたら、直近の申告から経費の計上を見直す判断が必要になることがあります。

直近 3 期分の実績で見られる

金融機関は、直近 2〜3 年分の確定申告書を確認し、所得が安定しているか、減っていないかを見ます。一般的な傾向は次のとおりです。

状況一般的な見方
3 期とも黒字で、所得が安定または増加標準的な扱い
3 期のうち 1 期が減少減少の理由が確認される
直近期が赤字検討が難しい金融機関が多い
開業して 3 年未満金融機関によって分かれる。2 期分で検討できる例、開業 1 年でも検討できる例がある

3 期分の平均で見る金融機関、直近期を重視する金融機関、最も低い期を基準にする金融機関があります。

必要書類

  • 確定申告書(直近 2〜3 年分、税務署の受付印または電子申告の受信通知つき)
  • 青色申告決算書または収支内訳書(同じ期間)
  • 納税証明書(所得税・住民税、未納がないことの証明)
  • 事業の内容が分かる資料(開業届、契約書、請求書など)
  • 既存のお借入れの一覧(事業用のお借入れも含む)

税金の未納があると、金融機関の判断に大きく影響します。納税証明書を取る前に、未納がないかを確認しておきます。

事業用のお借入れの扱い

事業のためのお借入れ(運転資金・設備資金)は、金融機関によって扱いが分かれます。返済負担率の計算に含める例と、事業の経費として別に見る例があります。個人名義のカードローンなどは、会社員と同じく返済負担率に入ります。事業用と個人用のお借入れを分けて一覧にしておくと、相談がスムーズです。

なお、住宅の取得と合わせて既存のお借入れの返済資金を検討できる商品では、事業のためのお借入れは対象外とされるのが一般的です。対象になるのは個人のお借入れです。条件の見方は 商品の型と条件の見方 をご覧ください。

準備の順番

  1. 直近の申告書で所得金額を確認する。 その所得で返済負担率を計算し、目安を出す(年収別の早見表 の年収を所得に置き換えて使えます)。
  2. 目安が足りなければ、次の申告から経費の計上を見直す。 効果が出るのは翌年以降なので、時期の計画が必要です。
  3. 税金の未納を解消し、納税証明書を用意する。
  4. 個人のお借入れを整理する。 カードローンなどの返済があれば、先に整理できるものがないかを確認する。
  5. 金融機関を選ぶ。 個人事業主の取り扱いは金融機関によって大きく異なります。

まとめ

  • 売上ではなく所得、直近 1 年ではなく 3 期分で見られる。
  • 経費を多く計上している方は、所得が小さく見られる。住宅の購入を考えたら申告の方針を見直す。
  • 税金の未納は大きな障害になる。先に解消する。
  • 事業用と個人用のお借入れを分けて整理する。

確定申告書の所得から、ご自身の目安と準備の順番を整理します。

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